日本の首都である東京。
そんな東京に方言があるって知ってますか?
意外と知られていない東京の方言。
今回は、実は東京にも方言があるんだというお話をします。
今回のお話の参考本
今回のお話は、先日読んだ真田 信治さん著書の「方言の日本地図 ことばの旅」という本から参考にさせていただきました。
日本全国にある方言。
ユニークな方言や、どうやって方言が伝播したのか?
などなど、詳しく書かれています。
個人的に興味深かったのは、名古屋でカエルのことを「ギャーロ」と呼ぶ方言。
今では一部の高齢者しか使っていない言葉らしいですが、思わず突っ込みたくなりました(笑)
ギャーロってそのまんまやん(笑)
2002年12月発刊の本と少々古い本ではありますが、とても面白く読むことができます。
興味ある方は是非チェックしてみてください。
東京にも方言はある
では早速、本題に入ります。
実は、東京にも方言があるんです。
えー本当!?
そう思う人も多いのではないでしょうか。
東京というと日本の中心。
東京 = 標準語
こういうイメージを持たれている方も多いかと思います。
しかし、東京都はとても広く、山梨県と接する多摩地域も東京都ですし、伊豆諸島や小笠原諸島も東京都なんです。
これだけ広ければ、方言もありますよね。
東京弁はこれだ
意外と広い東京都。
そんな東京の中でも東京弁と言われる下町の言葉をご紹介します。
「ひ」が「し」に訛る
東京弁の特徴 1つ目は、「ひ」が「し」に訛ること。
東京弁では「ひ」を「し」と発音するようで、こんな感じになるようです。
- 東(ひがし) ⇒ シガシ
- 広島(ひろしま) ⇒ シロシマ
- お日様(おひさま) ⇒ オシサマ
こんな感じで、「ひ」が「し」に訛る東京弁。
「コーヒー1つ下さい」
例えば日常会話でよく使うこんな言葉は東京弁だとこうなるんですかね?
コーシー しとつ下さい
なんか少し可愛い感じがします(笑)
「○○い」が「○○え」に訛る
東京弁の特徴 2つ目は、「○○い」が「○○え」に訛ること。
これはご存知の人も多いのではないでしょうか。
江戸言葉として有名な「〜え」の言葉。
代表的なものだとこんな言葉があります。
- 遅い(おせい) ⇒ おせえ
- 太い(ふとい)⇒ ふてえ
- 甘い(あまい)⇒ あめえ
- 辛い(からい)⇒ かれえ
今では全国で使われるこの「○○え」という言葉。
実は東京の方言だったんですね。
「じゅ」が「じ」に訛る
東京弁の特徴 最後3つ目は、「じゅ」が「じ」に訛ること。
東京弁では「じゅ」が「じ」と訛るようなんです。
例えば、新宿(しんじゅく)
東京弁だと「しんじく」になるんだとか。
他にも東京弁だとこんな感じになります。
- 塾(じゅく) ⇒ じく
- 芸術(げいじゅつ)⇒ げいじつ
- 10時(じゅうじ)⇒ じうじ
「じゅ」を使う単語って意外と多いからこんな会話があるかも?
10時から美術の授業があるから準備しなきゃ
ジウジからビジツのジギョウがあるからジンビしなきゃ
なんか凄いことになりますね…
将来方言がなくなる?
そんな東京にもある方言。
もしかすると近い将来、方言がなくなるかも?
もともと方言は、言葉の発祥の地から山や川、湖と言った地理的に隔てるものにより、少しずつ言葉が変化し生まれてきました。
それが今では離島に住んでいようが、山間部に住んでいようが、都会に住んでいる人と同じ情報を得ることが出来ます。
今回紹介した「方言の日本地図 ことばの旅」という本の中でも書かれていたんですが、テレビやSNSをはじめとするメディアによって、わたし達の思考や行動の画一化がどんどんと進んでいます。
つまり、日本に方言が無い時代がやってくるかもしれないんです。
わたしたちが生きてる間にはないかもしれませんが、もしかすると 将来関西弁が無くなるなんてことがあるかもしれないですね?
さいごに
ということで、今回は 東京にも方言があるというお話をしてみました。
今回のお話 いかがでしたでしょうか。
大学進学をきっかけに実家の高知県を離れたわたし。
若い頃は、地元の方言を使うのが嫌でもっぱら標準語で会話をしていたんですが、最近になり地元の方言が懐かしく感じ、土佐弁(高知の方言)を使ってます。
そんなんせられんで〜
自分自身のアイデンティティでもある方言。
今後も守っていきたいものですね。