Jリーグでも1・2の人気を誇る浦和レッズ。
そんな浦和レッズですが、もしかしたら浦和レッズというチームが存在しなかったかもという昔話があるんです。
本日は、浦和レッズはもしかしたら存在していなかった?というお話をしてみます。
本日の参考本
本日のお話は、先日読んだ 宇都宮徹壱さん著書の「サッカー おくのほそ道」という本から参考にさせていただきました。
サッカージャーナリストとして、サッカーに関する数々の情報を発信されている著者の宇都宮さん。
参考:宇都宮徹壱ウェブマガジン
https://www.targma.jp/tetsumaga/
そんな宇都宮さんが日本全国を巡り、J1やJ2といったメジャーなチームではなく、JFLや地域リーグ所属チームといった陽の当たらないチームを取材したこの本。
どのチームもニッチなチームばかりですが、チームが誕生した背景から課題など丹念に取材された内容が濃縮された1冊。
サッカーマニアには勿論のこと、サッカーに興味無い人でも楽しく読める内容となってまうので、興味ある方は是非チェックしてみて下さい。
Jリーグで12を争う人気チーム「浦和レッズ」
Jリーグの中でも1・2を争う人気チームの浦和レッズ。
2020シーズン、2021シーズンと新型コロナウイルスの影響によって観客動員数は大幅に落ち込みましたが、それ以前は 平均観客動員数が3万人を超えるJリーグトップの人気チームでした。
引用:経営情報 | クラブ | URAWA RED DIAMONDS OFFICIAL WEBSITE
https://www.urawa-reds.co.jp/club/managdata.php
そんな浦和レッドダイヤモンズは、1992年7月に埼玉県さいたま市(当時の浦和市)で設立。
チーム名にもあるレッドダイヤモンズの“ダイヤモンズ”は日本の誇る三菱の社章のダイヤモンドからとっていることからも分かる通り、レッズの前進は三菱自動車工業サッカー部でした。
今やレッズの代名詞となった赤いユニフォームとダイヤモンドのロゴ。
しかし、元々は違う構想があったようなんです。
浦和レッズは存在しなかった?
Jリーグが誇る大人気チームの浦和レッズ。
実はJリーグが発足する前、浦和レッズ以外の名称でプロ化の話が進んでいたことがあったんです。
日本にプロサッカーリーグを作ろう!
Jリーグ構想が持ち上がった頃、日本全国でプロチーム創設の話が持ち上がります。
さいたま市の前進、浦和市でもプロチーム構想が持ち上がり、全国のサッカー強豪社会人チームに誘致を進めていました。
そんな中で 浦和市が真っ先に誘致活動を行ったのが三菱自動車工業ではなく、本田技研工業サッカー部。
そう、自動車メーカーのホンダだったんです。
本田技研工業サッカー部は静岡県浜松市に拠点を構えるJFL所属の社会人チーム。
当初は浦和市からの誘致に前向きに検討しており、チーム名も決まっていたんだとか。
その名は、浦和ホンダウインズ
ホンダが以前使用していたこの羽根のロゴから「浦和ホンダウインズ」というチーム名が発案されたんでしょうかね。
しかしこの誘致の話は残念ながら頓挫することになります。
プロ化の話が前向きに進む中、本田側の経営陣からストップがかかり、交渉は決裂。
その後、浦和市は誘致先を三菱自動車工業サッカー部に変え、現在の浦和レッドダイヤモンズが設立したんだんです。
社内に流れるホンダイズム
これだけの人気プロチームになれば、ホンダも宣伝効果大だったのに、何故 浦和市からの誘致を断ったのでしょうか?
それはホンダの社内に流れる「ホンダイズム」に理由があるそうなんです。
今回参考させて頂いた「サッカーおくのほそ道」にも書かれていたんですが、ホンダの創業者本田宗一郎のこんな教えがあると言われています。
その国で稼がせてもらったお金は その国の人たちのために使え
静岡県浜松市に拠点を構える本田技研工業サッカー部は、サッカー部だけでなく、工場もあります。
そう、ホンダにとっては浜松市は大事な拠点なんです。
プロ化の話が出た際に、経営幹部からこんな意見が出たそうなんです。
「浜松のチームなのに なんで浦和に行くの?」
「浜松でもっと地域貢献すべきなんじゃないの?」
「プロになるなら浜松じゃないの」
創業者 本田宗一郎の教えを当時の経営幹部の方々が忠実に守り意見したということなんでしょうね。
そんな本田技研工業サッカー部は「Honda FC」に名称変更し、現在も静岡県浜松市でJFLに所属し活躍しています。
参考:Honda FC
http://www.honda-fc.gr.jp/
2019年には天皇杯であの浦和レッズを破りベスト8進出したことも。
参考:番狂わせのホンダFC「従業員を活気づけたかった」 – 天皇杯 : 日刊スポーツ
https://www.nikkansports.com/soccer/news/201909250001045.html
ホンダイズムは今なお 受け継がれているんですね。
さいごに
ということで、本日は 浦和レッズはもしかしたら存在していなかったかも?というお話をしてみました。
本日のお話 いかがでしたでしょうか。
日本のサッカー事情をほとんど知らなかったわたし。
今回ご紹介した「サッカー おくのほそ道」を読み、地域のサッカーチームを支える方々の日々の努力を知ることが出来ました。
選手はもちろんのこと、チーム運営を支えるスタッフ、そしてサポーター達。
こういった方々の努力があってチームが運営出来るんですね。
今度、サッカー観戦に行ってみようかな
一度もサッカー観戦したことないので、今度 足を運んでみたいと思います。